《e-Tax詐欺事件》17歳少年が闇バイトの個人情報集約 e-Tax詐欺の構図、裁判で検察が指摘

ネットで確定申告ができるe-Taxを使って全国の税務署から還付金をだまし取る詐欺事件でリクルーターの男らの初公判が開かれました。検察は詐欺の中心メンバーである17歳の少年がe-Taxの申告に必要な闇バイトの個人情報を集約し主犯格に渡すという構図を明らかにしました。 匿名・流動型犯罪グループ、トクリュウがe-Taxを使って全国の税務署から還付金をだまし取る詐欺事件。18日は北海道札幌市の建設業・中野蓮被告(26)と北海道帯広市の便利屋・大村直行被告(25)の初公判が開かれました。 2人は主犯格の小笠原惇被告(40)や17歳の少年らと共謀し2024年7月から9月にかけ、e-Taxを使ってうその内容を記載した所得税の申告書を提出。北海道・東京・愛媛・宮崎の4つの税務署から約750万円をだまし取った詐欺の罪に問われています。中野被告と大村被告は起訴内容を認めました。 検察は冒頭陳述で、中野被告がリクルーターとしてe-Taxに必要なIDとパスワードを取得する「名義人」を勧誘していたと指摘。集めた名義人の個人情報は詐欺の中心メンバーである17歳の少年が集約し、主犯格の小笠原被告に送るという構図を明らかにしました。 この一連の事件で高知県警は17日小笠原被告(40)や17歳の少年を含む4人を再逮捕。東京の無職・末武佑也容疑者(36)を新たに逮捕しました。5人は共謀し、2024年8月から9月にかけe-Taxを利用して末武容疑者名義のうその申告書を東京の税務署に提出。還付金93万円をだまし取った疑いがもたれています。 e-Tax詐欺事件での逮捕者は17人、被害額は1880万円に上っています。

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