加古川女児刺殺の容疑者「玄関前で声かけ、2回刺した」 持参したナイフ使用と任意聴取に説明

兵庫県加古川市で2007年、小学2年の女児=当時(7)=を殺害したとして逮捕された勝田州彦容疑者(45)が、兵庫県警の任意聴取に「女の子の自宅玄関前で声をかけ、振り返ったところを正面からナイフで2回刺した」と具体的に説明したことが、捜査関係者への取材で分かった。県警加古川署捜査本部は、現場の状況や家族らが自宅室内で聞いた女児の悲鳴との整合性を慎重に確認している。 捜査本部によると、勝田容疑者は07年10月16日午後6時ごろ、加古川市別府町で、帰宅した女児をナイフで刺して殺害した疑いが持たれている。逮捕前の任意の聴取では関与を認めたが、逮捕後は「黙秘します」と話したという。 捜査本部のこれまでの調べでは、女児は事件の直前、近くの公園から自転車で帰宅し、玄関前で姉妹の出迎えを受けた。その後、1人で自宅裏手に回って自転車を止め、再び玄関に戻る途中で襲われたとされる。死因は失血死で、血痕は玄関付近に集中していた。 県警は今年5月末ごろから、別の女児刺殺事件で服役していた勝田容疑者の任意聴取を開始。捜査関係者によると、加古川市の女児を刺したことを認め、「玄関に入ろうしている女の子に後ろから『ちょっといい』と声をかけた。振り返ったところを、持ってきたナイフで2回刺した」などと話したという。 一方、事件発生時、自宅の室内にいた家族は、これまでの調べに「(女児の)悲鳴が東側の方から聞こえた」などと証言。家族が玄関に出ると、傷ついた女児が1人で立っていたとされており、捜査本部は、玄関前で刺したとする勝田容疑者の説明との整合性を調べている。 県警は、06年9月28日にたつの市の路上で小学4年の女児=当時(9)=を刃物で刺したとして、今月7日に殺人未遂容疑で勝田容疑者を逮捕。勾留期限の27日に加古川市の事件について殺人容疑で逮捕し、28日に神戸地検に送検した。

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