埼玉県鶴ケ島市の有料老人ホーム「若葉ナーシングホーム」で入居者2人が死亡し、このうち1人に対する殺人容疑で元職員の木村斗哉(とうや)容疑者(22)が逮捕された事件で、木村容疑者が2人を殺害したことを認める供述をしていることが埼玉県警への取材でわかった。被害者は2人とも窒息死とみられることも判明。県警は強い殺意があったとみて調べている。 この事件では、入居者の小林登志子さん(89)と上井アキ子さん(89)が死亡。木村容疑者は、15日未明に施設内で小林さんを殺害した疑いで逮捕されている。 県警によると、司法解剖の結果、被害者は2人とも首を絞められて窒息死したとみられることが判明。刃物によるとみられる刺し傷などもあった。 捜査関係者によると木村容疑者は、「ベッドで寝ている小林さんの首を絞めナイフで胸のあたりを刺した」と供述。上井さんについても「首を絞めナイフで胸を刺した」と供述している。 供述や解剖結果から、県警は2人が首を絞められたうえに刃物で切りつけられたとみており、強固な殺意があったとみて調べている。 また、木村容疑者が施設内での行動について「夜勤の人に怪しまれると思い、エレベーターを使わず、階段で上の階に向かった」と供述していることもわかった。木村容疑者は昨年7月まで施設で勤務していた。