「ヘルパーなし」「独居」高齢者情報共有か 高額マンション販売詐欺

独居の高齢者を狙って訪問し、マンションを調達額とはかけ離れた高価格で売りつけたとして、警視庁暴力団対策課は25日、東京都豊島区高田2の会社役員、臼居崇容疑者(43)ら男性9人を詐欺容疑で逮捕したと発表した。東京都や周辺3県の39人に総額7億4500万円で不動産を買わせたとみられる。販売額は、平均して調達額の5倍超で、中にはほとんど言われるがままに契約を結んだ認知症の被害者もいたという。 他に逮捕されたのは、住所不定の指定暴力団住吉会系組幹部、石井寛一容疑者(42)ら。臼居容疑者がグループの実質トップで、石井容疑者は、取引に使われた実体がない会社「寿不動産」の代表として自身の名義を使わせていたという。 警視庁や捜査関係者によると、容疑者らは数万人が記載された高齢者の名簿を使い、「1人暮らし」「ヘルパーなし」といった情報も共有していた。39人は2022年6月からの1年半に取引し、事件当時70~94歳で平均84歳だった。既に8人が亡くなったという。 容疑者らは、事前に不動産会社の社員を名乗って営業電話をかけ、反応があった高齢者宅に「新入社員の頃にお世話になった。久しぶりに近くに来たので」と言って訪問。困りごとを聞きつつ、不動産の購入を勧めていた。「家族には言わないで」と口止めするケースもあったという。 対象の物件は、東京や愛知、山梨など1都7県にある主に築30~50年のワンルームマンション。容疑者らは計1億3400万円で調達し、16・9倍で販売したケースもあった。 逮捕容疑は23年5~8月、東京都の70代女性や埼玉県の80代男性に計860万円で調達した物件三つを紹介し、計6200万円で売ったとしている。認否を明らかにしていない。

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