巨人は26日、長女(18)への暴行容疑で25日に現行犯逮捕され、26日未明に釈放された阿部慎之助監督(47)の辞任を発表した。この日午前に山口寿一オーナー(69)と面会して辞任を申し入れ、受理された。 阿部前監督の逮捕について、弁護士法人「ユア・エース」の正木絢生代表弁護士がデイリースポーツの取材に応じ、逮捕当時の様子などを推察した。 まず「現行犯逮捕は、警察官が犯行の瞬間を見ている場合に限られるわけではない」とし、刑事訴訟法上は「現に罪を行い、または行い終わった直後で、逮捕する者にとって犯罪と犯人が明白であれば」可能だと説明。今回は「通報を受けて警察官が自宅に臨検した際、父親が酒に酔っており、長女への暴行の事実(胸ぐらをつかんで倒した等)をその場で認めた、あるいは状況から明白だった」ため、現行犯逮捕に至ったとみられる。 警察に110番通報したとされる児童相談所は、原則として満18歳未満を対象にする機関のため、18歳の長女本人に直接対応する典型例とは言いにくい。だが、15歳の次女も現場にいたことで、その影響や事態の深刻さを考慮し、法定義務(児童虐待防止法上の通報義務など)に従って機械的・組織的に110番通報したのであれば、児相経由で警察が動いたことにも納得がいくとした。 阿部前監督が逮捕から6時間ほどで釈放されたことには「身柄事件としてはかなり短い部類に入る」と解説。「事件性がないと判断されたわけではないが、被疑者が社会的地位のある著名人かつ証拠隠滅の余地が乏しいことなどから、勾留の必要性がないと迅速に判断された」と指摘した。 今後も任意捜査が続くとみられるが、正木弁護士は「報道内容だけを前提にすれば、正式裁判まで起訴される可能性が高い事案とは言いにくい」と説明。長女が手紙を寄せるなどして処罰感情が見られないことも指摘し「実務上は不起訴(起訴猶予)になる可能性が高い」とした。