「父は殺され損か」介護施設殺人事件から1年 入居者同士トラブル防ぐ取り組みも進む

石川県七尾市の介護老人保健施設で男性が殺害された事件から8月22日で1年が経ちました。利用者同士のトラブルが発端となった殺人事件、遺族がかかえる無念の思いを取材しました。 ◎石坂満さん「午前5時25分ごろになると目が覚める。電話の鳴ったころ施設からかかってきた電話の時間。父が俺を起こしに来ているんだと思うくらい」 苦しい胸の内を明かすのは志賀町に住む石坂満さん。石坂さんの父・壽(ひさし)さんは2025年8月、七尾市中島町の施設で同じ部屋に入居していた男性に金属製のおもりなどで複数回殴られ、死亡しました。 男性は殺人の容疑で逮捕・送検されましたが、金沢地検はおよそ4か月の鑑定留置の結果、心神喪失の状態で刑事責任能力が十分でなかったと判断し、不起訴処分としました。 ◎石坂満さん「どこへ僕らはこの今の気持ちを訴えればいいのか。うちの父親は殺され損だったわけですか?そう思えってことですか?こんなの納得できない」 殺人事件にまで発展した、入居者同士のトラブル。県内の介護施設ではトラブルを防ぐ取り組みが進められています。 施設長「危険予知トレーニングです。部屋に危険なものがないか話しましょう」 職員「窓が開いています」 施設長「窓が開いていますね。窓が開いていたらどうしますか?」 職員「窓を閉めます」 施設長「テラスのほうに何かないですか?」 職員「ナタみたいなものが…工具一式」 施設長「園芸用品で使ったものですね。仮置きしたものが忘れてここに置いてあったかもしれません」 高齢者9人が入居する志賀町の介護保険施設「楓の家リゾート」。月に2回程度、施設内でのトラブルを未然に防ぐための職員研修を行っています。 ◎舘博美施設長「事件後は利用者同士のトラブル、そういうことを未然に防ぐには、トラブルが起きた時にどうするか、なかなかクリアにできないので、何か起きた時にどう対応できるか、その対応力を身に着けるのが大切になってくる」 安心して預けられるはずの施設で起きてしまった今回の事件。石坂さんは自分と同じ思いをする人が出てほしくないと話します。

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