大分大学医学部の元教授による背任事件で、元教授が金銭の受け取りを期待して犯行に及んだとみられることが新たに分かりました。■金銭の受け取りを期待して背任行為か背任の疑いで逮捕・送検されたのは、大分大学医学部の元教授・村上和成容疑者(68)です。村上容疑者は消化器内科の教授だった2022年4月からの1年間、自身が理事を務める医療法人の理事長と共謀。大学の設備を不正に使って診断に活用される病理標本を作製させ、大学におよそ3400万円の損害を与えた疑いが持たれています。村上容疑者は、2013年から大分大学の消化器内科で教授を務め、胃がん研究の第一人者でした。共謀したとされる医療法人の理事長は、医学部の卒業生で以前から研究の協力関係にあったということです。村上容疑者はこの医療法人の理事に就任しており、報酬を受け取っていました。捜査関係者によりますと、こうした継続的な金銭の受け取りを期待して背任行為に及んだとみられています。■任意団体口座に入金、「標本」異常な作製数また、医療法人側は村上容疑者が所属する任意団体に資金を振り込んでいます。この任意団体の金融口座は、村上容疑者が実質的に管理していたということです。伊勢記者「村上容疑者は2013年から教授を務めており、事件の前から大学の職員に標本の作製作業を指示していたとみられています」関係者によりますと、この病理標本のやり取りは、診療所が開院した2019年から行われいて、理事長は「安くなると思っていた」などの趣旨の話をしていて、違法性の認識がなかったとみられています。1年間で作製された4500件余りの病理標本について、県内の消化器内科の医師は「診療所の規模を考えると、通常必要とされる倍以上の数ではないか」と指摘しています。警察は、不透明な資金の流れとともに事件の全容解明を進めています。