犯罪被害者やその家族・遺族が受刑中の加害者に思いを伝えることのできる「心情等伝達制度」。所管するのは法務省矯正局で、犯罪者の教育や矯正に役立てることを目指す。しかし、実際に利用した被害者遺族に聞くと、加害者から期待した返事は返ってこず、再び傷つけられた人もいる。殺人などの生命犯の場合、加害者がなんと返答しようと、亡くなった人は帰ってこない。私たちはこの制度に対する被害者遺族の言葉をどう受け止めればいいのか。2つの家族と、制度化を訴えた研究者、そして法務省矯正局に取材した。(取材・文:藤井誠二/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)