チョコレートを盗んだという理由で10代のメイドを拷問し殺害したパキスタンの夫婦

パキスタンでチョコレートを盗んだという理由で10代のメイドを拷問し殺害した雇い主の夫婦が逮捕された。 BBCなどによると、パキスタン北東部パンジャブ州ラワルピンディで、イクラという名前だけ知らされた13歳の少女が5日に多発性負傷により死亡した。警察は1次調査の結果、イクラさんが拷問と暴行で死亡したという結論を下した。その後イクラさんをメイドとして雇用していた夫婦による虐待の証拠を確認した。夫婦は逮捕され、同時に正確な死因確認に向け解剖が進められている。 イクラさんは父親の借金を返すため8歳からメイドの仕事を始めた。2年前に子ども8人を持つこの夫婦の家に来て28ドル(約4248円)にすぎない月給で働いた。イクラさんにここでの毎日は厳しいものだった。日常的に行われる暴行のためだった。パキスタン人権委員会(HRCP)はイクラさんの体のあちこちにあざや傷のある写真を公開したりもした。 現地の人権運動家は「胸に血の涙が流れる。どれだけ多くのイクラさんがわずかな金を稼ぐために家事労働に苦しめられ暴力を受けているのか。貧しい人たちはいつまでこのような形で娘を失わねばならず、この国がなぜこんな無感覚になったのか」と話した。 イクラさんの父親も「警察の電話を受け病院に駆けつけた時には娘は意識を失いベッドに横たわっていたがしばらくして死亡した。娘の死で私は完全に壊れた。責任者が処罰を受けるのを見たい」と訴えた。パンジャブ州では15歳未満の子どもをメイドとして雇用できないようにしているが、ほとんどが法廷外での合意により解決され処罰を受ける事例は極めて珍しい。

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