【津】津市発注の水道修繕工事をめぐり、市上下水道管理局職員二人が収賄罪と詐欺罪で起訴されたのを受け、津市の前葉泰幸市長は七日の定例記者会見で、「あらためて市民の皆さまにおわび申し上げる」と陳謝した。再発防止策としてコンプライアンス(法令順守)の徹底を進めるとし、新年度から各課にコンプライアンス責任者を配置する方針を示した。 先月26日に市教委事務局の教育研究支援課長が覚醒剤取締法違反(所持)の疑いで逮捕されたことにも言及。「子どもたちの手本となるべき教育者としてあるまじき行為で誠に遺憾。市政を預かる市長として大変重く受け止めている」と述べた。 市では自治会問題を発端に、法令順守や内部統制の強化に取り組んできたが、依然職員の逮捕が相次いでいる。前葉市長は「市長としてまだまだ徹底できていないと反省している」と述べた。 一方で、上下水道局や市教委はいずれも指揮監督や人事、組織運営が市長部局とは別の独立した組織だとも指摘。そのため法令順守などを全庁的に徹底させる必要性があるとし、内部統制室との連携を強化させると強調。「市を挙げてしっかりとした体制に取り組み、市民に恥ずかしくない市政に心を砕きたい」と話した。 また、「自治会問題を受け、これまで不当要求や利害関係者にかかわるコンプライアンスに注力していたが、法令順守はもっと幅広い」と強調。部局を問わず、全組織の各課長をコンプライアンス責任者として配置し、再発防止に取り組む考えを示した。