特殊詐欺の「かけ子」をさせるため知人をカンボジアに行かせた疑い 男3人を逮捕 現地に大規模な犯罪施設か 福岡県警

知人の男に特殊詐欺の「かけ子」をさせるためカンボジアに行かせるなどした疑いで男3人が逮捕されました。 職業安定法違反と詐欺未遂の疑いで逮捕されたのは、いずれも福岡県に住む会社役員・荒木和志容疑者(31)、会社員・横田英一容疑者(31)、無職・長野歩容疑者(29)の3人です。 福岡県警によりますと、3人は共謀し、犯罪の実行役をさせることを知りながら、福岡県内に住む知人のA男(29)を特殊詐欺の「かけ子」としてカンボジアに行かせ、氏名不詳の人物らと共謀した上で、警察官になりすましたA男が京都市内に住む女性(当時36)に電話をかけ、現金146万円をだまし取ろうとした疑いです。 A男は3人のうちの1人から数十万円の借金があり、返済が滞ったため「仕事をして稼いで来い」と言われて、今年1月13日に福岡からカンボジアに行かされました。 その後、A男はカンボジアで数十回の「かけ子」をして、1月22日に帰国しましたが、1月27日に「特殊詐欺のかけ子を二度としたくない。カンボジアに行きたくない」と警察に自首したことで事件が発覚しました。 警察は3人の認否を明らかにしていません。 A男が警察に供述している内容によると、A男が行かされたのはカンボジアの首都・プノンペンから車で約2時間半移動した場所にある施設で、500メートル四方ぐらいの広さの土地が高さ数メートルの壁で囲まれていました。 施設の中には複数の建物があり、そのうちの4階建ての建物でA男は「かけ子」をさせられていて、居住スペースと別に「かけ子」をするため個室ブースなどが複数あったということです。 警察は、カンボジアを拠点とした大掛かりな犯罪グループがあり、3人はA男以外にも「かけ子」役の人物を日本から現地に行かせていた疑いもあるとみて、事件の全容解明に向け捜査しています。

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