尹前大統領妻の腹心を仁川空港で拘束 特別検察官

【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の妻、金建希(キム・ゴンヒ)氏に絡む不正疑惑を捜査する特別検察官チームは12日、仁川国際空港で金氏の腹心とされるキム・イェソン氏の身柄を確保した。 特別検察官側は先月15日にキム氏の拘束令状を請求。発付を受け、パスポートの無効化や国際手配の手続きを行っていた。 キム氏は尹氏が大統領を罷免された4月にベトナムに出国し、約4か月ぶりに帰国した。特別検察官側が拘束令状を取ってから約1か月での執行となった。 キム氏は金建希氏の疑惑への関与などについて報道陣から問われ、「いかなる違法行為や不正にも関与していない」とし、「特別検察官に最大限協力し誠実に調査を受ける」と話した。 特別検察官側はソウル中心部の光化門近くのビルにある取調室にキム氏を連行し、本格的な取り調べを開始する計画だ。逃走や証拠隠滅の恐れがあると判断すれば、すぐに逮捕状を請求する可能性もある。 一方、金建希氏はこの日、自身の逮捕状発付の是非を判断する審査をソウル中央地裁で受けた。 キム氏は金建希氏の「執事」と呼ばれるだけに、資金の流れや資産状況を把握しているものとみられ、金建希氏を巡る疑惑に関連して捜査の流れを変える新たな供述が出る可能性がある。 キム氏を巡っては、同氏が設立に関与し、株式を持つレンタカー会社が2023年に韓国の配車サービス最大手、カカオモビリティなどから計184億ウォン(約20億円)の投資を受けた後、46億ウォン相当の株式を売却して利益を得たとの疑惑が浮上している。当時、レンタカー会社は負債が多い状態だったため、巨額の投資を不自然とする見方があった。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加