【ハリウッド進出も本格化】マ・ドンソク、愛されキャラ&幅広い役柄でつかんだ大ブレイクの軌跡

韓国を代表する人気スター、マ・ドンソクが主演するドラマシリーズ「TWELVE トゥエルブ」が、ディズニープラスの「スター」で独占配信中だ。人間に姿を変えた太古の守護神たちが、封印から目覚めた悪と戦う壮大なバトルアクションファンタジーで、マ・ドンソクは、守護神たちのリーダーを熱演している。 アクション俳優としての魅力はもちろん、究極の悪人から正義のアウトローまで幅広い役柄をこなす確かな演技力で、韓国映画界のスター街道を邁進。現在は、ハリウッド進出も本格化しており、複数のプロジェクトが進行中だ。その愛されキャラぶりでも知られるマ・ドンソクが、大ブレイクを果たした軌跡を過去の出演作から振り返る。 ※本記事には、マ・ドンソク出演作に関するネタバレが含まれています。未見の方は、十分ご注意ください。 ●「新感染 ファイナル・エクスプレス」(2016) 走行中の高速鉄道・KTX内で、ゾンビの感染爆発が巻き起こるサバイバルパニックアクション。マ・ドンソクは、強面だが妊娠中の妻を守る愛情深い夫のユン・サンファを演じた。屈強な肉体を武器に、素手でゾンビを次々と殴り倒すパワフルなアクションで圧倒的な存在感を示し、絶体絶命のシチュエーションにあって「マ・ドンソクがいれば大丈夫!」という安心感を観客に与えた。同時に、妻には頭が上がらず、デレデレの笑顔も披露。そのギャップがファンの心をつかみ、“マブリー”の愛称が生まれるきっかけにもなった。 クライマックスで見せたサンファの自己犠牲の精神は、号泣もの。マ・ドンソクは葛藤を抱えながら、妻やほかの乗客を守るために、死を決意する瞬間を見事に演じ、作品をゾンビ映画の枠を超えた感動のヒューマンドラマへと昇華させた。アクション、演技の両面で高い評価を獲得し、韓国映画界の新たなスターとして歩み出すことになった。 ●「犯罪都市」(17) 警察、韓国ヤクザ、中国マフィアが繰り広げる三つ巴の抗争を描いたクライムドラマ。マ・ドンソクは、ソウル・衿川(クムチョン)警察署の強力班に所属する刑事のマ・ソクトを演じた。口癖は「悪い奴は殴られないと!」。その腕っ節の強さでヤクザ同士の争いも解決してきたが、中国の犯罪集団「黒竜組」が進出し、街のパワーバランスが大きく揺らぎだす。ときにヤクザを手懐ける“人たらし”な一面を見せ、何より仲間や住民たちが頼りにしたくなるリーダー像が、マ・ドンソクのキャラクターに見事マッチし、ファンを魅了した。 加速するマ・ドンソク人気に後押しされ、「犯罪都市 THE ROUNDUP」「犯罪都市 NO WAY OUT」「犯罪都市 PUNISHMENT」とシリーズ作品が次々製作され、そのどれもが大ヒット。マ・ドンソクは主演だけでなく、企画・製作・脚本にも関わるようになり、シリーズの進化を牽引。「犯罪都市 NO WAY OUT」には青木崇高、國村隼も出演し、よりワールドワイドに物語が展開した。 ●「悪人伝」(19) 九死に一生を得た凶悪なヤクザの組長、チャン・ドンス(マ・ドンソク)と、暴力的な手段も辞さない荒くれ刑事のチョン・テソク(キム・ムヨル)が、互いに敵意をむき出しにしながらも、共闘し、連続無差別殺人鬼を追い詰めていく。「犯罪都市」シリーズで見せたアグレッシブな戦闘スタイルと比較すると、その動きには、ヤクザの組長らしい威圧感と冷静な戦略性が垣間見え、アクション面でも新境地を開拓。“悪人”の存在感を強く印象付けている。 独特な低音ボイスと豊かな表情を武器に、コミカルな演技も披露。「俺を逮捕するなら、いまだぞ」とテソクを挑発するシーンは、敵対しながら協力するテソクとの関係性を象徴する名場面だ。殺人鬼に対し、怒りと復讐心を爆発させる感情のふり幅も、実力派俳優ならでは。本作はハリウッドリメイクが決定しており、マ・ドンソクは、シルベスター・スタローンと共同プロデュースを担当し、主演を務める予定だ。 ●「エターナルズ」(21/ディズニープラスで配信中) マーベル・スタジオが送り出すヒーローアクション大作。マ・ドンソクにとっては、ハリウッドデビュー作で、太古から人類を見守ってきた超人的種族、エターナルズの一員である戦士のギルガメッシュを演じた。怪力の持ち主で、人類最古の敵であるディヴィアンツを素手で殴り倒した死闘は、いまも語り草だ。心に闇を抱える闘士のセナ(アンジェリーナ・ジョリー)に長年寄り添う守護者としての役割も果たしている。 韓国映画界で築き上げた個性と実力を、ハリウッドでも遺憾なく発揮した演技は、マーベルファンの心に刺さり、ギルガメッシュは作品随一の人気キャラクターに。自己犠牲の精神に則り、命を落とす展開には「存在感がすごい」「もっと活躍が見たかった」など絶賛の声があがった。本作をきっかけに、アジア系俳優の多様性を象徴する存在となったマ・ドンソクは現在、「悪人伝」のリメイクをはじめ、ハリウッド進出を本格化させている。 ●「TWELVE トゥエルブ」(25/ディズニープラスで配信中) 1000年の封印から目覚めようとする“悪”から、現代のソウルを守るため、東洋の十二支をモチーフにした守護神が活躍する壮大なバトルアクションファンタジー。マ・ドンソクは、個性豊かな12人の守護神を率いるリーダー、虎のテサンを演じている。 かつて十二支の守護神たちは、多大な犠牲を払いながら、人類のために悪を封印したが、それも今は昔。平穏な現代の人間界で、彼らは人間の姿に変装し、犯罪者にだけ融資する闇金「エンジェルキャピタル」として活動し、容赦なく債務者たちからお金を取り立てていた。 「俺たちは犯罪者だけに金を貸している」「過去100年、貸付金の回収率は――100%だ」。ドスの効いたセリフが激ハマリのマ・ドンソクは、劇中で“神レベル”の大暴れを披露している。背中に大きな黒い羽根を生やした悪魔・オグィ(パク・ヒョンシク)に立ち向かうため、守護神たちは、それぞれの葛藤を抱えながらも、再び人類のために立ち上がる。

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