25都府県で8億円被害 詐欺容疑でマネロングループ幹部を再逮捕

架空請求をして現金をだまし取ったとして、警視庁と愛知県警の合同捜査本部は10日、マネーロンダリング(資金洗浄)グループ幹部の樋口拓也容疑者(37)=大阪府豊中市=を詐欺容疑で再逮捕した。2023年3~6月に25都府県の約180人が計約8億円の被害に遭った特殊詐欺に、樋口容疑者のグループが関与し、マネロンもしていたとみられる。 再逮捕容疑は仲間と共謀して23年3~6月、通信事業者などになりすまして群馬など5県の50~80代の男女6人に架空請求の電話をし、計約9000万円をだまし取ったとしている。認否を明らかにしていない。 警視庁捜査2課によると、被害金は銀行口座に振り込まれた後、仮想通貨(暗号資産)に交換され、海外の取引所や複数の仮想通貨口座を経由して洗浄され、再び現金化されていた。 警視庁などは全国で同時期にあった約300件の同様の架空請求詐欺事件を精査。被害総額約20億円のうち約8億円がマネロンされて、大半が樋口容疑者の管理する仮想通貨口座に渡ったとみられる。残りの約12億円も関連を調べる。 樋口容疑者はマネロンなどに関与したとして、詐欺と組織犯罪処罰法違反(犯罪収益隠匿)の疑いで6回逮捕され、その後起訴されている。このグループを巡っては、「ルフィ」を名乗る指示役らによる広域強盗事件の被害金のうち約1000万円が樋口容疑者の以前の自宅に運搬されていたという。【山本康介】

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