韓国前大統領の側近議員を逮捕 旧統一教会から不正資金授受の疑い

韓国のソウル中央地裁は16日、最大野党「国民の力」の国会議員、権性東(クォン・ソンドン)容疑者(65)に対する逮捕状を発付した。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)から不正な資金を受け取った政治資金法違反容疑で、特別検察が逮捕状を請求していた。聯合ニュースは17日、特別検察が権容疑者を逮捕したと報じた。 権容疑者は前大統領の尹錫悦(ユン・ソンニョル)被告=内乱罪などで公判中=の側近で、尹政権時代に与党だった国民の力で国会議員を統括する院内代表を務めた。これまでの任意の事情聴取に対し、教団側と「いかなる不適切な関係も結んだことはない」と容疑を否認していた。 韓国メディアによると、権容疑者は、2022年3月の大統領選を間近に控えた同年1月、旧統一教会の元幹部の男性=請託禁止法違反罪などで起訴=から教団への支援などを依頼され、見返りに国会近くの中華料理店で1億ウォン(約1060万円)を受け取ったとされる。 現職の国会議員は国会開会中、不逮捕特権がある。国会は今月11日、権容疑者に対する逮捕同意案を賛成多数で可決していた。 特別検察は教団トップの韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁が元幹部に指示した疑いがあるとみて、韓氏にも出頭を求めている。韓氏は自らの関与を強く否定している。【ソウル福岡静哉】

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