11月9日、日曜の朝に衝撃的なニュースが全国を駆け巡った。今年1月に亡くなった元兵庫県議会議員・竹内英明さん(享年50)に関する虚偽の情報を拡散したとして、政治団体「NHKから国民を守る党」の党首・立花孝志容疑者(58)が名誉毀損の疑いで逮捕されたのだ。 ことの発端は、斎藤元彦兵庫県知事(47)のパワハラ疑惑などをめぐる内部告発文書問題だった。当時、県議会の全会一致で斎藤氏の不信任決議案が可決されたが、斎藤氏は失職後の昨年11月に行われた知事選で再選。いっぽう内部告発文書問題は県議会調査特別委員会(百条委員会)で調査が続けられ、竹内さんは委員会メンバーのひとりだった。 「立花氏は斎藤氏を応援する目的で知事選に出馬し、選挙期間中にはYouTube動画で“竹内さんがデマを流している”と繰り返し吹聴。11月上旬に公開された動画では、斎藤氏の失職に関して《黒幕(主犯格)は竹内(県民連合)》と記された文書を公開するなどしていました。 強い発信力を有する立花氏に名指しされたことがきっかけで、誹謗中傷の的にされてしまった竹内さんは、選挙の投開票翌日に『一身上の理由』で議員を辞職。同日に開かれた百条委員会では、竹内さんやご家族がSNSでの誹謗中傷に悩まされていたことが明かされました。議員を辞職した後も誹謗中傷を受けていたそうで、1月に急逝したことが発覚。6月には竹内さんの妻が立花氏を刑事告訴し、その行方に注目が集まっていました」(全国紙記者) 報道によれば、立花氏は昨年12月、当時立候補していた大阪府泉大津市長選の街頭演説で「竹内議員はめっちゃやばい。警察の取り調べを受けているのは多分間違いない」などと発言。竹内さんが亡くなった後も、Xで《昨年9月ごろから兵庫県警からの継続的な任意の取り調べを受けていました》(現在は削除済み)と発信。YouTubeでも「どうも明日逮捕される予定だったそうです」と語るなど虚偽の情報を発信し、竹内さんの名誉を傷つけた疑いが持たれている。 なお当時、これらの発言に対して、兵庫県警トップが「竹内元議員につきまして、被疑者として任意の調べをしたことはありません」「ましてや逮捕するといったお話はまったくございません。まったくの事実無根」とコメントする異例の事態となっていた。