秘匿性の高い通信アプリ「テレグラム」を介して不正入手した他人のクレジットカード情報を使い、高級腕時計を購入するなどしたとして京都府警サイバー捜査課と下京署は4日、詐欺の疑いで横浜市港南区の建設業の男(25)を、私電磁的記録不正作出・同供用の疑いで東京都世田谷区の自称不動産ブローカーの男(46)をそれぞれ再逮捕した。 建設業の男の再逮捕容疑は5月30日、他人のカード情報を使って埼玉県の男性(31)が運営する時計販売サイトからロレックスの高級腕時計(販売価格約75万円)を注文し、翌月2日にだまし取った疑い。容疑を認めているという。 自称不動産ブローカーの男の再逮捕容疑は5月1日と8日、ピザチェーン店のオンライン注文で他人のカード情報を入力し、ピザなど計28点(同約1万7千円)を注文した疑い。「知人が注文した商品を取りに行っただけ」と容疑を否認しているという。 府警によると、2人はテレグラムを通じてクレジットカードの不正利用に関する情報を交換するグループに参加し、他人のカード情報を入手するなどしていた。建設業の男は入手した約30件のカード情報で2022年夏ごろから買い物を繰り返していたとみられるという。 府警は11月13日に私電磁的記録不正作出・同供用容疑で2人を逮捕し、京都地検は建設業の男を同罪で起訴、自称不動産ブローカーの男を処分保留としていた。 警察庁などによると、クレジットカードの不正利用額は昨年、過去最悪の540億9千万円(前年比約104億円増)に上った。