安倍元首相を殺害した罪などに問われている山上徹也被告(45)の裁判で、山上被告本人への被告人質問が行われています。 安倍元首相を狙った詳しい動機について本人が何を語るのか、最新情報を奈良地裁から関西テレビ・大本亮記者が中継でお伝えします。 3年前、奈良市の選挙の応援演説中の安倍元首相を手製の銃で撃ち殺害した罪などに問われている山上被告は、逮捕当初、安倍元首相が「母親が多額の献金をしていた旧統一教会とつながっていると考えた」などと供述していました。 そのうえで、旧統一教会への恨みが安倍元首相の銃撃になぜ繋がったのか、山上被告本人がどう語るのかが注目される中、被告人質問は午後3時45分に開始しました。 山上被告は一礼をして証言台に立ち、45歳まで生きると思っていたかと問われると、数秒間黙った後に「生きているべきではなかったと思います」と答え、その理由について「このような結果になってしまい大変ご迷惑をおかけしました」と答えました。 そのうえで、裁判に出廷した母親については「基本的には悪い人間ではない。あれほど多額の献金さえなければそれでよかった」などと話しました。 裁判では、山上被告が起訴内容を認める中、最大の争点である刑罰の重さ、量刑だけでなく事件の解明にとっても山場が続いています。 被告人質問の内容を見ていきます。 山上被告は、母親が裁判に出廷したことについて「非常につらい立場に立たせてしまった。母の信仰を理由に事件を起こしたから、母も感じるところがあると思う。基本的には悪い人間ではない。あれほど多額の献金さえなければそれでよかった」と証言しました。 そして、母親の献金などについて聞かれると「祖父の不動産を無断で売りに出そうとして献金している」と証言しました。 中学2年生のころに母親が入信したことについては、「テレビのワイドショーで統一教会に関し報道されていて自分も知ってはいたが、実際に自分は体験していたわけではない。(母に)『テレビのワイドショーを信じるのか』と言われた」と証言しました。 ――この証言をどう感じるか? SPキャスター・柳澤秀夫さん: 感情的ではなく、淡々とこれまでの自分の思いを冷静に語っている印象です。多分、証言台に立って話をする時に、「自分がどう見えるのか、どう受け止められるか」もかなり意識して冷静に話している印象です。 ――今後の焦点はどんなところだと考えられるか? SPキャスター・柳澤秀夫さん: 当然、量刑が一番問題になっていますから、今回の事件の背景を含めて、丁寧に事実関係について語っているところを出すことが大切だと思います。