メーカー側の営業開始半年で機器使用を大学側に申請か 東大病院汚職、准教授の医師ら送検

医療機器メーカーに機器使用の便宜を図る見返りに、「奨学寄付金」名目で賄賂を受領したとして、警視庁捜査2課に収賄容疑で逮捕された東京大学医学部付属病院の准教授、松原全宏容疑者(53)が、メーカー側から初めて営業を受けた約半年後に機器使用を大学側に申請していたことが21日、捜査関係者への取材で分かった。 捜査関係者によると、医療機器メーカー「日本エム・ディ・エム(MDM)」の元東京第二営業所長の鈴木崇之容疑者(41)=贈賄容疑で逮捕=らは平成31年春ごろから、東大病院に大腿(だいたい)骨接合用インプラントの営業を開始。機器選定に携わる立場にあった松原容疑者は約半年後の令和元年9月に同病院内の委員会に機器使用を申請。登録が決まったという。 また、同病院では使用する機器を新たに登録する際、登録済みの別の機器を削除する仕組みがあることも判明。捜査2課は、メーカー側が松原容疑者の申請で登録された機器について、使用継続を依頼する意図で寄付を続けたとみている。 警視庁は21日、松原容疑者らを送検した。

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