母が覚醒剤で逮捕……押し入れから見ていた7歳少女 児童養護施設で過ごす子どもたちは「自分に無関係な話ではない」【漫画】

一見平和に見える日常でも、別の場所では幼い子どもたちが過酷な環境に置かれている現実があります。そして、心に深い傷を負った子どもたちを支える場所が「児童養護施設」です。その現場を綿密な取材をもとに描いた作品『それでも、親を愛する子供たち』(原作:押川剛さん/構成:鈴木マサカズさん/作画:うえのともやさん)が話題を集めています。 物語は、荒れた部屋で大人たちが注射器を腕に刺す様子を、押し入れのような狭い空間から見つめる幼い子どもの場面から始まります。体は汚れ、髪や爪も伸び放題と、明らかな虐待とネグレクトの中で、子どもは小さな手に一本のにんじんを握りしめていました。 翌春、児童養護施設「サニーベル学園」に里香という少女がやってきます。明るく振る舞うものの、担当のすみれ先生に「大変だったね」と声をかけられた途端、表情は硬くなり、涙が浮かびます。 場面は変わり、職員会議では里香の事情が共有されます。7歳の里香は母子家庭でネグレクト傾向があり、母親は覚せい剤使用で逮捕されたのです。その背景には母親と交際相手の事件が関係し、里香はその一部始終を見ていたことも明かされます。深刻な心の傷に配慮しながら、心理士と連携して支援していく方針が確認されました。 里香が受けていた虐待の中には、食事を十分に与えられていない状況で、母親の交際相手から「ぴょんぴょんしないと食わせねえぞ」とまるでその場でジャンプするような指示をされることがありました。交際相手は指示をしながらも、里香の様子をスマホのカメラで撮影していたのです。一体何をさせられていたのかは明確に描かれていませんが、この指示が里香の心を傷つけた一因となっていたのでしょう。 また里香以外のサニーベル学園の子どもたちも、里香と同様に全員が心に傷を負っているようです。そんな子どもたちと、彼女たちを支える先生たちは、今日もまたそれぞれの学校へ一緒に向かうのでした。 同作は、くらげバンチにて連載中の『それでも、親を愛する子供たち』からの抜粋です。読者からは「他人事ではいられない」や「自分を含め、今までの自分にはなかった価値観を知ることができます」など感情が揺さぶられたという声が多くあがっています。 そんな同作について、構成の鈴木マサカズさんと作画のうえのともやさんに話を聞きました。

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