静岡の男性遺体損壊・遺棄 車の血痕「魚の血」容疑の31歳男が関与否定

静岡市葵区川越町の飲食店経営会社役員仁藤貴之さん=当時(30)=の遺体を損壊、遺棄したとして、死体損壊と死体遺棄の疑いで逮捕された同区鷹匠、飲食店経営会社役員の男(31)らが静岡県警の任意段階での聴取に対し、ワゴン車の中などから検出されていた血液反応は「魚の血」などと話し、事件への関与を否定していたとみられることが11日、捜査関係者への取材で分かった。関係者によると、男らは6月ごろ、ワゴン車を使って男性の遺体を藤枝市内の山中まで運んで遺棄する前、電動のこぎりを購入していたという。 複数の関係者によると、10月2日に男性の母親から行方不明届が出された直後、県警は、業者に保管されたままだったこのワゴン車を押収。男性と交流のある関係者として浮上した男らに任意で話を聴いた際、車内などから検出された汚れや血痕について問うと、「釣りをした時のもの」「釣った魚の血」といった趣旨の説明をしたとされる。ワゴン車は日ごろ、男性に加え男が使っていた。 男と、ともに逮捕された葵区六番町、飲食店店長の男(27)、清水区内のアルバイト店員の女(19)の3人の逮捕容疑は共謀して6月ごろから10月ごろまでの間に男性の死体を損壊し、遺棄した疑い。ワゴン車で掛川市などにも移動していて、その行程で電動のこぎりを入手した上で、遺棄場所などを探し回った可能性がある。遺体が発見されたのは10月下旬ごろとされる。 男(31)は、男性と同じ飲食店経営会社の役員を務めるなど仕事上の関係があった。県警は経営上でトラブルがあった可能性を調べるとともに、男性が死亡した経緯を知っているとみて、殺人容疑も視野に捜査を進める。

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