2024年、北海道函館市で知人の男性を刃物で殺害した罪に問われている76歳の男の裁判員裁判が、24日函館地裁で始まりました。 起訴状などによりますと、函館市の自営業、平野均被告(76)は、2024年7月28日、自宅で高校時代の同級生5人で宴会を開催した後、参加していた会社役員・髙山金蔵さん(当時74)の胸や首などを刃物で複数回刺して殺害した罪に問われています。 ■弁護側は「誤想防衛」「自首成立」無罪主張 24日に開かれた函館地裁での初公判で、平野被告は「間違いありません」と起訴内容を認めました。 弁護側は「被告人は当時、飲酒による酩酊状態で不審者や泥棒が侵入したと思い込んでいたため、身を守るための行為だった」「被告は自ら110番通報している」として誤想防衛と自首が成立すると無罪を主張しました。 ■検察は“自首は不成立”と指摘 これに対し、検察側は、被告人に命の危険を感じさせるような差し迫った状況はなく、自首が成立するには「自己の訴追を含む処分を求める趣旨が必要だが、被告の110番通報にはその趣旨はなかった」と自首は成立しないと指摘しました。 その後の証拠調べで検察は、平野被告は事件前に少なくとも4回以上髙山さんの顔面を殴り、犯行時には髙山さんの胸や首、顔面を果物ナイフで10回以上突き刺して殺害したと言及しました。 ■事件当時、現場にいた同級生「5人はケンカをしたことない」 25日の証人尋問には、事件当時、平野被告の家に泊まりっていて宴会にも参加していた同級生の男性が出廷。 男性は「これまで5人がケンカをしたことはない」「2階から階段を降りた時、飲み会をしていた1階のリビングから『俺を誰だと思ってるんだ』という平野被告の声が聞こえた」などと証言しました。 ■取り調べた警察官が証言「不審者が入ってきて俺がやってやった」 26日は、平野被告を取り調べた警察官の証人尋問が行われ「現場に到着した時、平野被告は2人の警察官に腕をつかまれて抑え込まれていた、その際『家の中に知らない奴がいる、早く出してくれ』『不審者が入ってきて俺がやってやった、ナイフで刺してやった』と話しながら腕を振りほどこうと暴れていた」と証言しました。