三重県警松阪署(西條一人署長)は26日午後1時半から松阪市中央町の同署で、職場参観日を開催した。警察職員志望者が参加して、署内の見学ツアーや鑑識体験を通して警察業務についての理解を深めた。 参観日の第1弾は今年8月に署員の家族を対象に実施。今回は警察業務に興味を持ってもらおうと、高校生以上35歳未満の志望者を対象に実施した。応募のあった県内在住の採用試験合格者や志願者ら21人が参加した。 この日、参加者たちは警察の仕事内容について説明を受けた後、「鑑識体験」としてアルミ缶に付着した指紋を採取した。講師となった職員は「指紋には特徴が50個くらいあり、そのうちの12個が一致すれば、同一人物の指紋になります」などと説明。参加者たちは「粉ははけに軽く付けてください」と指示を受け、はけでアルミ缶に粉をはたいて指紋を浮き上がらせ、セロハンに転写して採取した。 その後、署内の見学、署長室で西條署長と名刺交換、パトカーや白バイなどの乗車体験、若手警察職員との座談会などが行われた。 座談会では交番に勤める署員や刑事、白バイ隊員らが参加。駐在所の勤務形態や、職務質問をする場合の相手の見極め方、危険を感じた現場での経験などについて質問が上がり、「酔っぱらいだと、殴り掛かって来る人もいるので逮捕術で制圧しました」などと話した。 いずれも本年の採用試験合格者の時田姫星さん(松商高3年)は「お姉ちゃんも事務官なので警察の仕事に興味を持ちました。鑑識体験など貴重な体験ができてよかったです」、清水彩羽さん(同)は「空手の先輩が事務官で、やりがいがある仕事と聞きました。空手で身に付けた忍耐力と根性を警察の仕事に生かしたいと思います」とそれぞれ話した。 同署の谷雄介警務官(45)は「警察のことを詳しく知ることで、身近に感じてもらい、警察官や事務官を目指していただけたら」と話した。