米ロス山火事、カナダの空中消火機に民間ドローン衝突 飛行停止

(CNN) 米カリフォルニア州ロサンゼルスで猛威を振るう山火事の消火に当たっていたカナダの空中消火機「スーパースクーパー」がドローン(無人機)に衝突され、飛行停止を余儀なくされる事件があった。ロサンゼルス当局は違法なドローンの飛行を訴追する方針を言明している。 特別設計の消火機「CL415」は5670リットル以上の海水をくみ上げ、燃えさかる炎に投下する目的で使用される。 ロサンゼルス消防の報道官はドローンに衝突された機体について、「翼を損傷して地上待機しており、任務から外れている」と説明。負傷者の報告はないと付け加えた。 ロサンゼルス郡消防当局のトップは19日、損傷した機体は優先的に修理され、13日までに飛行を再開できるはずだとの見方を示した。 軍事メディア「ザ・ウォー・ゾーン」は地元消防の話として、 今回の衝突により、パリセーズ火災の対応に当たる航空機はすべて一時飛行停止を余儀なくされたと報じた。ドローンと衝突したのは、現場に派遣されているスーパースクーパー2機のうちの1機だという。 CNNはカリフォルニア州森林保護防火局に問い合わせている。 ロサンゼルス郡地区検察は10日午前の記者会見で、火災現場上空の制限空域で許可なくドローンを飛ばした者は誰であれ、法的な措置を受ける可能性があると説明。「逮捕・訴追され、法律上最大限の処罰を受ける」と表明した。 ロサンゼルス消防局は片方の翼の前に穴が空いた当該機の写真を公表。機体記号は「C―GQBE」と記載されている。 C―GQBEは複数のフライト追跡サイトで、CL415の機体番号として記載されている。 CBCの報道によると、2機のCL415は米・カナダ両政府の31年来の合意に基づき、毎年カナダのケベック州からカリフォルニア州に派遣されているという。

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