「110番の日」の10日、宇部警察署(大浴信正署長)は、同署に隣接する生活安全ふれあい館で万倉小(辻岡俊文校長)の1、2年生9人を対象とした体験型教室を行った。児童たちは講話や模擬通報を通じて110番の仕組み、通報する際のポイントなどを学び、適切な利用について理解を深めた。 同署の田邉伸哉地域官と同館の岩田俊之館長が館内を案内した後、110番ゾーンでひったくり事件の目撃者として通報し、クイズ形式で110番の重要性を楽しく学習。警察官が犯人を逮捕するまでの流れも確認した。 犯罪事故体験シアターでは危険な遊び、誘拐、空き巣、悪質商法に関する立体映像を3D眼鏡を使用して視聴。岩田館長は「身の回りには危険がたくさん潜んでいる。事件や事故に巻き込まれないように保護者や先生との約束を守って」と伝えた。 2年生の河村修綾(しゅり)君は「学校では習うことができない貴重な体験ができた。正しい通報の仕方を知ったので、家族や友達に教えたい」と話した。 田邉地域官は「事件や事故といった緊急を要する場合は迷わず110番通報し、相談など急を要さないものについては相談専用電話『♯9110』番を活用してほしい」と呼び掛けた。 同署によると、県内の昨年の110番通報受理件数(暫定値)は11万5355件(前年比3976件減)。うち、有効な通報は8万7561件だった。