高橋文哉と田中泯のダブル主演で、薬丸岳原作の長編小説をドラマ化する「連続ドラマW 告解」(全4話)の、12月放送・配信が決定した。高橋と田中はWOWOWオリジナルドラマ初主演となる。発表に併せてキャスト、スタッフがコメントを寄せ、ティザービジュアルと特報(https://youtu.be/t_xK6iV0lZU)が披露された。 本作は、ひき逃げ事件の加害者と被害者遺族の対峙を通して、消えることのない罪を背負う者の贖罪の在り方を問う社会派ヒューマンサスペンス。 大学生の籬翔太(高橋文哉)は、恋人から「直接会って話がしたい。今すぐ会いにきて」というメールを受け、飲酒していたにもかかわらず車で彼女のもとへ向かう。しかしその道中、一人の老女をはねて死亡させ、その場から逃走。逮捕された翔太は、懲役4年10か月という実刑判決を受ける。やがて25歳で出所した翔太を待ち受けていたのは、刑期を終えてもなお消えることのない罪の重みを背負い続けなければならない、過酷な現実だった。 一方、事件により妻を奪われた法輪二三久(田中泯)は、探偵を雇ってひそかに翔太の行方を追っていた。そして身元を隠したまま、彼が暮らすアパートへと移り住む——。そして事件から何年もの月日を経て、物語は大きく動き出す。赦されざる罪の果てに待ち受けるものとは——。 “告解”とは、自らの罪を告白し、赦しを求める行為をいう。事件の後も続いていく加害者と遺族の人生に光を当て、「罪を犯した人間は、その罪とどう向き合い、その先の人生をどう生きるのか」という問いに真正面から迫る。 原作は、「天使のナイフ」で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビューして以来、「友罪」「Aではない君と」など、犯罪の背景にある社会問題や、罪を背負った人間とその周囲の葛藤に切り込んできた作家・薬丸岳による同名小説。薬丸作品がWOWOWで連続ドラマ化されるのは、「連続ドラマW 天使のナイフ」(15)、「連続ドラマW 悪党 加害者追跡調査」に続き、本作が3作目となる。 監督を務めるのは、WOWOW「コールドケース」シリーズ、映画「サイレント・トーキョー」(20)の波多野貴文。脚本を「半沢直樹」(20)、Netflixシリーズ「サンクチュアリ 聖域」(23)の金沢知樹と、萩森淳が担当。 高橋が演じるのは、ひき逃げ事件の加害者である大学生・籬翔太(まがき・しょうた)。これまで演じてきた役から一転して、本作では罪悪感や後悔、孤独に苛まれる加害者という難役に挑み、そのリアルで生々しい内面を幾層にも表現。俳優としてのこれまでの印象を一新する、まさに新境地となる役どころだ。自身が演じた役について高橋は「籬翔太という役を今の自分に託していただけたことが本当に嬉しく、光栄でした」と喜びを語り、「自分の中でも大きく成長し、向き合うきっかけをたくさんもらいました」と、俳優として新たな挑戦に臨んだ手応えをにじませた。 一方、田中が演じるのは、翔太が起こしたひき逃げ事件によって愛する妻を奪われた被害者遺族・法輪二三久(のりわ・ふみひさ)。世界的な舞踊家として培った研ぎ澄まされた身体表現と、俳優として唯一無二の存在感を併せ持つ田中が、愛する妻を奪われた深い喪失と怒り、被害者遺族の複雑な内面を、鬼気迫る芝居で体現。心の奥底で崩れていく感情の均衡を、痛切に浮かび上がらせる。 今回演じた役について田中は、「『その人』になってみたいかどうか… それだけが僕が出演を受け入れる要件」「現在と過去の渦の中で翔太という若者が二三久のココロの中にカラダの内に一緒に生き続けることになる」と、独自の俳優観と役柄への深い覚悟を明かした。 ティザービジュアルは、翔太と二三久が、物語の重要な舞台となるアパートの前に並び立つ姿を収めたティザービジュアル。互いに視線を交わすことなく正面を見据えるその佇まいが、二人の間に横たわる埋めがたい隔たりを感じさせるとともに、やがて両者の運命が交錯していく物語の幕開けを予感させる。 特報は、雨の夜に起きたひき逃げ事件を起点に、加害者・翔太と、愛する妻を奪われた被害者遺族・二三久が、それぞれ罪と喪失を抱えて生きていく様子を、息詰まる緊張感で映し出す。消えることのない罪の重みに追い詰められていく翔太。そして、二三久が投げかける「君は、私の妻を殺したのか?」という問い。二人の運命が交錯していく物語の行方と、高橋と田中の凄みを帯びた表情、そして本作の骨太でサスペンスフルな世界観が提示される映像となっている。 高橋、田中とスタッフのコメント全文は以下のとおり。 ■高橋文哉(籬翔太役) WOWOWドラマに初めて出演させていただきます。WOWOWさんが描くドラマの雰囲気やテイストがすごく好きで、作品の世界に引き摺り込むお芝居の持つ力を改めて感じた瞬間がたくさんあります。今作、「告解」も僕にとってそんな作品になりました。 お話をいただき薬丸岳先生の原作と台本を読ませていただき、籬翔太という役を今の自分に託していただけたことが本当に嬉しく、光栄でした。籬翔太はずっと何かの為に生きてきた人だと思います。そんな、何者でもない青年が今の自分と過去の自分と向き合い、見つめ直し続ける姿をお届けできたらと思います。 それぞれのキャラクターが持ち得る感情をぶつけ合い、それぞれの想いが生まれていく物語です。今作で籬翔太を演じる事ができて自分の中でも大きく成長し、向き合うきっかけをたくさんもらいました。翔太が選ぶ自分とは何なのか。ぜひ、楽しみにお待ちいただけたらと思います。 ■田中泯(法輪二三久役) 「連続ドラマW 告解」への出演のオファーが届いた。今回、台本を手にする迄の不安は何故か普通ではなかった。文字が語ってくれる僕が演じるであろう人物の人生を想い描き、思い切り自分の人生の歩みの側に「その人」を引き寄せる。「その人」になってみたいかどうか… それだけが僕が出演を受け入れる要件だ。結果、「告解」の時の内側で僕は自分の時を生きてみようと思った。歳を重ねるココロとカラダ、本名を田中泯と称ぶこの人生を「その人」が参入することになった。大変だったけれど、こんなにありがたいことはないのです! 法輪二三久が僕に与えられた託された役柄だ。先の戦争の敗戦の年に生まれた僕が、兵隊として戦争体験をした男の内側の言葉を声にする事が、多分、一番無謀な演技なのかもしれません。終戦日ほぼ5ヶ月前の1945年3月10日に生まれた僕は、限りなく多くの大人達から(だって子供の僕にとって全ての大人は戦争体験者ですから)話を聞かされ、まるで自分も戦争を体験したかの様になってしまった。戦争を生き抜いて帰還した兵士の物語は無限にあるのだろう。二三久も、重たい荷物のように他者に語らない物語をもち続け、認知症の波に揺すられながら、現在と過去の渦の中で翔太という若者が二三久のココロの中にカラダの内に一緒に生き続けることになるのです。期待に応えられるか!どうか楽しみにしておいてください。 ■原作者:薬丸岳 「告解」は飲酒運転によって人を死なせてしまった青年と被害者遺族の葛藤を描いた物語です。僕にとって思い入れの強い作品ではありますが、けっして楽しい話ではなく、むしろ重苦しい展開が続く物語なので、映像化には不向きではないかと心のどこかで感じていました。 それだけに高橋文哉さんと田中泯さんという僕自身も大好きな素晴らしい俳優さんをW主演に迎えてWOWOWで連続ドラマ化していただくことになり、驚きとともに大きな喜びを感じています。 WOWOWではこれまで「天使のナイフ」「悪党 加害者追跡調査」と僕の作品を高いクオリティーで映像化していただいていますので、この「告解」も見応えのあるすごいドラマになるにちがいないと完成を心待ちにしています。 そして波多野貴文監督、高橋文哉さん、田中泯さんをはじめ多くの方々の力によって紡ぎ出されたこのドラマを通して、人が生きていくうえで大切な「何か」を感じ取っていただけたら原作者として何よりの幸せです。 ■監督:波多野貴文 世代も個性も異なるお二人ですが、共通しているのは、台詞では語りきれない感情を、目や佇まい、沈黙で伝えられる俳優であることです。文哉さんには、罪を背負いながらも生きる青年の脆さと揺らぎを。泯さんには、長い年月、抱えてきた痛みと深い孤独、亡くした家族に再び会いたいと願う思いを胸に、生き続けてきた人間の執念を託しました。二人が向き合う瞬間、その間に流れる時間そのものを、ぜひ感じていただきたいです。 「告解」は、罪を犯した人間と、愛する家族を亡くした人間が、それぞれの時間を生きながら向き合う物語です。罪はなかったことにすることはできません。その過去を抱えたまま生きていかなければならない。罪を償うとは、向き合うとはどういうことなのか。二人の男は、それぞれの思いを抱えながら、ひとつの場所で向き合うことになります。その先に何が待っているのか、ぜひ最後まで見届けてください。 ■脚本:金沢知樹 薬丸岳さんの原作が持つ、人間の罪や後悔、そして赦しという重いテーマを大切にしながら、映像としてどう届けるかを考え、スタッフ一丸となり、脚本に挑みました。登場人物それぞれの感情が簡単に割り切れないところも、この作品の大きな魅力だと思います。そして波多野監督が九州出身で同じ歳ということもあり、ハードな作品ながらとても楽しく作ることができました。原作を読まれた方にも、初めて触れる方にも、ぜひ最後まで見届けていただけたら幸いです。