韓国・尹錫悦前大統領に控訴審でも死刑求刑…特別検察「国民の信頼を裏切った反逆」

【10月30日 KOREA WAVE】韓国の非常戒厳を巡る内乱事件を捜査する特別検察官チームは10月29日、内乱首謀の罪に問われたユン・ソンニョル(尹錫悦)前大統領の控訴審で、一審と同じ死刑を求刑した。一審は無期懲役を言い渡している。ソウル高裁で開かれた公判で、特別検察側は「国民の信頼を裏切った最高度の反逆」と非難。ユン・ソンニョル氏側は「法理も証拠も常識もない、オウム返しの求刑だ」と反発した。「戒厳のナンバー2」とされるキム・ヨンヒョン(金龍顕)前国防相には無期懲役を求刑した。ノ・サンウォン(盧相源)元国軍情報司令官には懲役30年、チョ・ジホ(趙志浩)前警察庁長には懲役20年、キム・ボンシク(金峰植)前ソウル警察庁長には懲役15年、モク・ヒョンテ前国会警備隊長には懲役12年を求刑。キム・ヨングン元第3野戦軍司令部憲兵隊長とユン・スンヨン前警察庁国家捜査本部捜査企画調整官には、それぞれ懲役10年を求めた。いずれも一審と同じ求刑だ。特別検察側は、一審が量刑で考慮した計画の緻密さの不足や戒厳の短さ、軍・警察による実力行使の抑制、動員兵力の少なさ、長年の公務員歴、前科がないこと、65歳という年齢は、減刑理由にならないと主張した。「計画がずさんだったのではなく、国民の抵抗と現場の軍・警察の消極的な任務遂行によって、計画通りに進まなかっただけだ」と指摘。「実力行使を控えたのはユン・ソンニョル被告ではなく現場の軍人と警察官だ」と強調した。戒厳が短時間で終わったのも国会が解除要求決議を可決したためだとし、検事として蓄積した知識を犯行に利用したことは「減刑ではなく加重の理由になる」と訴えた。内乱罪で無期懲役となり、拘束から2年で特別赦免されたチョン・ドゥファン(全斗煥)元大統領の例にも言及。内乱に見合う責任を負わせられなかったと指摘した。さらに、ユン・ソンニョル氏が公判で国民に謝罪せず、一審判決翌日にも「われわれの戦いは終わっていない」と発信したとして、社会の分裂と対立をあおったと批判。「第2のユン・ソンニョルが現れないよう、法律で定められた最も断固たる判決を下してほしい」と求めた。これに対し、ユン・ソンニョル氏の弁護団は声明で、長期政権を目的としたクーデターだったとの主張は憲法裁判所や一審で退けられたと反論。国会や中央選挙管理委員会の防犯カメラ映像、暗号化通信機能付き電話の通話記録から、内乱罪に当たる暴動ではなかったことが明確になったと主張した。「犯罪事実も立証もないのに死刑を求刑するのは、法治ではなく政治の道具に転落したと自認するものだ」とし、証拠に基づく判断を求めた。ノ・サンウォン氏側も、軍人への発言はキム・ヨンヒョン氏の指示を伝えただけで、国会に関する戒厳の計画や実行には関与していないと主張。チョ・ジホ氏側は、大統領の指示に従わず議員の入場を認めたからこそ、国会が戒厳解除を議決できたとして無罪を求めた。キム・ヨンヒョン氏側の最終弁論は11月3日、ユン・ソンニョル氏側は同5日に予定されている。裁判所は5日に被告らの最終陳述を聞き、結審する方針だ。ユン・ソンニョル氏らは、国家非常事態の兆候がないのに違憲・違法な非常戒厳を宣言し、軍や警察で国会を封鎖して戒厳解除の議決を妨げ、主要政治家や中央選管職員の逮捕・拘禁を図った罪などに問われている。(c)KOREA WAVE/AFPBB News

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