訪日ラッシュで、日本の常識を知らない"Z世代中国人"がやらかしそうなこと。バズ目的の"愛国はしゃぎ"も

1月28日から春節の休みによる中国人の訪日ラッシュが始まる。物価安などで「気軽に旅行できる国」になった日本は、中国の若い世代にとっても旅行先として有力候補になっているはず。しかし、中国人にも大人気な観光地である富士山周辺を取材してみると彼らの日本での行動は現地で思わぬ波紋を広げそうな心配が……。 * * * ■「愛国動画」を撮影するために 中華圏の旧正月「春節」。今年は1月28日から2月4日の8日間が中国の新年休暇に当たる。この時期の名物となっているのが、中国人観光客の大量出国だ。 近年は政治的影響もあり、訪日中国人客の動きは低調で、コロナ前と比べると7割程度の出足にとどまってきたが、今年は石破政権下で日中両国の関係改善が進んでおり、来日者数の増加が見込まれている。 中でもZ世代(1990年代中盤以降に生まれた世代)の中国人にとって、自国から近く治安もいい日本は、友達同士の個人旅行先としても選ばれやすい場所だ。 近年の中国では、豪華なホテルや高級レストランを利用せず、滞在費を安く上げる「特殊兵式旅遊(ターシュービンシーリュイヨウ)」という旅行スタイルも流行しており、物価の安い日本はこの手の旅と相性がいい。 ただ、それゆえ懸念されるのが、新たな世代の中国人観光客たちの殺到に伴うオーバーツーリズムと、文化や政治の摩擦によるトラブルだ。 「祖国は偉大だ! 感動した!」 中国国内のショート動画サイトには、中国人の若者が日本国内の観光地で巨大な五星紅旗(中国国旗)を振り回す動画が数多くアップされている。 とりわけ、撮影場所として選ばれやすいのが富士山頂だ。日本を象徴する場所で五星紅旗をはためかせる行為は、ネット上ではしばしば「よくやった」と称賛の対象になる。 また、昨年5月末、日本を旅行中だった当時36歳の中国人男性インフルエンサーが、靖国神社の石柱に放尿して落書きする動画をアップロードした事件も記憶に新しい(男性は中国国内で別件逮捕。日本国内でも、撮影に協力した25歳の別の中国人男性が逮捕されている)。

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