衝撃的な“デスノート”の内容が13日、明かされた。昨年12月3日の非常戒厳による内乱事態を模擬・実行した疑惑で拘束起訴された、ノ・サンウォン前情報司令官が、自身の手帳に「500人余り収集」するとして具体的な逮捕計画を立てていたことが確認された。 ロッテリア密談で知られるノ前司令官の「射殺」などが書かれている“デスノート”の存在は、昨年末に一部内容が明らかになったが、13日に韓国の公営放送MBCとハンギョレ新聞が、70ページに及ぶすべての内容を入手して報じた。 ノートに『収去(除去の意とみられる)』と書かれた対象は、国会議員ら野党関係者、左派判事、左派芸能人らが含まれ、拘置所を意味する『収集所』に送る方法も含まれていた。また「次期大統領選挙に備え、すべての左派勢力を崩壊させる」という内容も盛り込まれ、尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権の長期政権を図ったものとみられる。 13日にハンギョレ新聞がが確保した、70ページの“デスノート”には「汝矣島(ヨイド=国会)30~50人回収」、「メディア100~200人」、「労働組合(民主労総)」、「全教組(教師組合)」、「民弁(民主社会のための弁護士会)」、「左派判事」などが「1次収集」対象500人余りに含まれたという。 また「逮捕組」の人員編成は5~7人ずつが一組になり、バスや乗用車を利用して移動させる計画を立てたものと見られる。回収の実動部隊として1、2次は国軍防諜(スパイ防止)司令部、3~10次は警察を活用すると書かれていた。 A級に分類された対象には「グループ別に結ばずに混ぜて収集所に送る」、「縄を活用」する計画が立てられた。特に、左派裁判官、左派検事、左派放送局の主要幹部などに対しては、「拳(暴力団)を利用して左派を粉砕させる案」が書かれた。さらに「兵舎内の寝床爆発物の使用」、「確認射殺が必要」、「刑務所1カ所を丸ごと収監する。飲食物、給水、化学薬品」など、殺害計画とみられる文句もあった。 非常戒厳の後続措置とみられる部分もあった。「憲法、法改正」の項目があり「(大統領)3選執権構想方案」、「後継者は?」と書かれた。憲法を改正し、尹大統領の3期目の政権獲得(現制度は1期5年)を推し進めようとした疑いがある。