高齢者向け運動教室に対する福岡県の助成事業を巡り、業者に便宜を図った見返りに現金を受け取ったとして、県警捜査2課は17日、収賄容疑で、元県議片岡誠二容疑者(58)=同県中間市中尾=を逮捕した。 贈賄容疑で、健康器具販売会社代表取締役、鬼木義美容疑者(66)=北九州市小倉北区霧ケ丘=も逮捕。いずれの認否も明らかにしていない。 片岡容疑者の逮捕容疑は、助成事業「ケア・トランポリン事業」を含む2022年度の県当初予算案が可決されるよう便宜を図ったことへの報酬などと知りながら同年4月ごろ、鬼木容疑者から現金2800万円を受け取った疑い。 同課や県によると、同事業は手すりがついた「ケア・トランポリン」を使った運動教室を開催する市町村に県が補助する内容で、鬼木容疑者は器具のリースなどを行っていたという。片岡容疑者は20年10月の県議会決算特別委員会で「県下に広め、全国に発信していただきたい」と発言するなど、助成事業の推進を求めていた。