「携帯電話が不正利用されている」「あなたも罪に問われるかもしれない」などという電話の話を信じ込み、福岡市の無職の男性が現金計5830万円をだまし取られていたことがわかり、警察はニセ電話詐欺事件として調べています。 南警察署によりますと福岡市南区の無職の男性（62）の携帯電話に1月19日、「NTTファイナンスの社員」を名乗る男から電話がありました。 男は「携帯電話が不正利用され他者に被害が及んでいる可能性がある。不正利用されないようにサイバー保険に加入した方がいい」などと話しました。 その後「政府関係者」を名乗る別の男から「不正アクセスによる被害で数十件の被害が出ているので、追加でサイバー保険に加入した方がいい」「警察の捜査が入るので協力してほしい」などと言われました。 さらに「警視庁の警察官」を名乗る男から「あなたも罪に問われるかもしれない」と言われ、預金額を聞き出された後、「紙幣1枚1枚に印番号を付けて管理するので郵送や振込をしてほしい。現金は必ず返却する」などと言われました。 男性はサイバー保険代金や捜査協力という名目で、1月19日から2月28日までの間に10回にわたり、指定された口座に合計1280万円を振り込んだ上、さらに2月8日から26日までの間に4回にわたり、指定された場所に合計4550万円を郵送し、合計5830万円をだまし取られました。 警察はニセ電話詐欺事件として調べるとともに、 ▽電話で『お金』はすべて詐欺！すぐに相談110番！ ▽電話の相手が警察など公的機関を名乗って「逮捕される」「このことは誰にも話してはいけない」と言うのは不安にさせるための脅し文句です ▽お金を送金する前に家族や周囲の人に相談しましょう と注意を呼びかけています。