大阪市西成区の小学校近くで下校中の小学生7人がひかれて重軽傷を負った事件で、殺人未遂容疑で逮捕された無職の矢沢勇希容疑者(28)=東京都東村山市=が大阪府警の調べに対し、勤務先を4月下旬に退職したと話していることが捜査関係者への取材でわかった。「全てが嫌になり人を殺そうと車で突っ込んだ」と供述しており、府警は事件に至る経緯を調べている。 捜査関係者によると、矢沢容疑者は府警に、事件前に診療放射線技師として病院に勤務し、「4月下旬に自主的に辞めた」と説明。朝日新聞の取材に応じた矢沢容疑者の父親も、矢沢容疑者が大学卒業後、最近まで病院に勤務していたと話した。 父親によると、矢沢容疑者は東村山市の家に5年ほど前に引っ越し、一人暮らしをしていたという。精神的に不安定だった時期があったというが、父親は事件の被害者やその家族に対しては「申し訳ないという思いしかない」と話した。また、矢沢容疑者は大阪に土地勘はないとみられると説明した。