【続報】「広島なら仕事ある」 ベトナム人「トクリュウ」大麻栽培事件、容疑者グループの勧誘方法判明 広島県警が9人逮捕

広島県内の複数の民家でベトナム人の「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」が営利目的で大麻を栽培していたとされる事件で、県警に逮捕されたメンバーが、利益の折半やもうかる仕事との名目で勧誘を繰り返し、仲間を増やしていたことが8日、分かった。栽培用資材の調達や水やりなどの役割を分担していたことも判明。県警はこうした手法で規模拡大を図り、利益を得ていたとみて調べている。 県警はこれまでに26~41歳の男女計9人を大麻草栽培規制法違反(営利目的栽培)などの容疑で逮捕している。知人同士や交流サイト(SNS)でつながり、東広島市黒瀬町と広島市安芸区瀬野町の空き家を製造拠点にしていたとみられる。 県警や広島地裁での公判によると、メンバーの男(28)は知人の男(28)に利益の折半を約束し、昨年3月ごろに黒瀬町で民家を借りた。アルミシートなど栽培に必要な物品も調達。知人の男は大麻草の水やりや施肥などを担い、収穫した大麻は群馬県内で800万~900万円で売ったという。 さらに昨年8月ごろには群馬県で低賃金で働いていた男(26)を「広島なら仕事がある」と勧誘。大麻用の照明を買い与えて栽培方法を教えた。9月に加わった別の男(29)はベトナムにいた時に「大麻栽培はもうかる」と持ちかけられた。栽培道具のホースやポンプを日本に持ち込み、「次の現場を任せると言われた」と話しているという。 県警によると、メンバーは元技能実習生や留学生などで半数近くが不法残留だった。メンバーが福山市で借りた民家で大麻の葉や鉢植えが見つかったほか、三次市でも空き家を購入しており、県警はこの2カ所でも大麻の栽培や製造を計画していたとみている。 県警は黒瀬町と瀬野町の民家で大麻草計539本と大麻の植物片約2・4キロを押収している。

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