26日、今季のプレミアリーグ優勝を祝うパレードを市内で行なっていたリヴァプール。しかし、暴走車が群衆に突っ込むというまさかの事件が発生した。英各紙が伝えるところによれば、子ども4人を含む65人が負傷し、現在も11人が入院中だという。 警察の発表では、車を運転していた53歳の男は殺人未遂、危険運転、さらに薬物使用の疑いで逮捕されている。また、この事件はテロとは無関係であることも発表された。 チャールズ国王、キア・スターマー首相ほか、サッカー協会の後援者でもあるウィリアム王子もこの事件に対しメッセージを発信。「負傷された方々、そして現場で救助活動にあたられた方々と救急隊員の方々に心よりお見舞い申し上げます」とSNSで綴っている。 さらに、リヴァプールの元監督であるユルゲン・クロップ氏も、ロンドンで行われたLMAアワードにおいて、監督として1000試合を指揮したことを表彰されたのち、この事件について言及。ファンと負傷者を気遣った。『THE Sun』がコメントを伝えている。 「昨日はまさに人生の二面性を見ました。本当に長い間、もっとも美しい顔を見せてくれました。パレードは信じられないほど素晴らしく、雰囲気も信じられないほどでした。そして、すべてが変わってしまいました」 「世の中にはサッカーよりも大事なものがあります。いま私が知る限り、負傷した方々はもちろんのこと、その家族にも思いと祈りを捧げなければならないのは明らかです。この街の長い長い年月の歴史のなかでも、もっとも素晴らしい日の1つになるはずでした。前回は(コロナ禍で)、そういう機会がありませんでしたから」 「何が起こったのか。なぜ、どのように起こったのか。正確には何も知りません。でも私たちは皆、何が起こったのかを知っています。そして、それが現実なのです」 19-20シーズンの前回優勝時はコロナ禍の真っ只中にあったため、当時監督を務めていたクロップ氏も、選手たちも、ファンも存分に祝うことができなかった。ようやく思い切り祝える機会が訪れたなかでの今回の事件に、クロップ氏も胸を痛めているようだ。