入植者イスラエル軍基地襲撃 緊張高まる占領下の西岸地区

ヨルダン川西岸地区、パレスチナ自治区、7月1日 (AP) ― 占領下のパレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区で6月29日、ユダヤ人入植者らがイスラエル軍基地に乱入し、放火、軍用車両を損壊、兵士と乱闘になるなど、現場は一時騒然となった。 西岸地区の騒乱は、最近の入植者らの暴動と、イスラエル軍治安部隊による逮捕に続くもので、入植者らは先週、パレスチナ人街に侵入し、放火、銃を乱射するなどした。 軍の介入で、パレスチナ人3人が死亡した。 極右のベングビール国家治安相は、29日に起きたイスラエル兵士襲撃を「超えてはならない一線」と非難。一方の野党指導者ヤイル・ラピド氏は、入植者を「ユダヤ人テロリスト」と呼んだ。 占領地区の緊張の高まりとともに過激派入植者による暴力が増加している。 イスラエルとハマスのガザ戦争が続いた過去2年間、西岸地区のパレスチナ人は、イスラエル検問所の増設と西岸地区全土での通行遅延が悪化したという。 その一方でイスラエルは、イスラエル市民に対する西岸地区からの脅威が増加していると主張。 1967年の第三次中東戦争で、イスラエルはヨルダン川西岸地区とガザ地区、さらに東エルサレムを占領。パレスチナ側は将来の国家樹立のために、この3地域の返還を求めている。 西岸地区には、イスラエル軍の支配下に300万人のパレスチナ人と50万人のイスラエル人入植者が住んでいる。国際社会は圧倒的に入植は違法だと指摘している。 (日本語翻訳・編集 アフロ)

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