薬局に侵入し糖尿病治療薬を盗んだとして、兵庫県警尼崎南署は17日、建造物侵入と窃盗の疑いで、兵庫県尼崎市の耳鼻咽喉科「瀬尾クリニック」院長、瀬尾達容疑者(62)=神戸市東灘区西岡本=を再逮捕した。同署によると、瀬尾容疑者は容疑を認め、「盗んだのは、私が飲むためと知人に与えるためだった」と供述しているという。同署は食欲抑制作用がある治療薬をダイエット目的で盗んだとみて調べている。 再逮捕容疑は昨年9月6~26日ごろまでの間、尼崎市内の調剤薬局内に合鍵で侵入し、糖尿病治療薬「リベルサス」20錠(約6514円相当)を盗んだとしている。 瀬尾容疑者は別の日にも同じ薬局に侵入し、薬を盗もうとしたとして窃盗未遂などの疑いで6月に逮捕されていた。防犯カメラに似た人物が写っており、薬局側が同署に届けていた。 日本医師会によると治療薬はインターネット上で痩せる薬として宣伝され、美容クリニックの自由診療で全額自己負担し処方を求める人もいる。ただ副作用の恐れは否めず、同会は適応外使用に注意を呼び掛けている。 同クリニックのホームページによると、瀬尾容疑者は複数のテレビ番組の医学監修を行い、出演もしていたという。