宮城県気仙沼市発注の道路整備工事の設計価格を業者に漏らして落札させたとして、県警は21日、市職員の後藤文治容疑者(47)=気仙沼市四反田=を官製談合防止法違反などの疑いで逮捕し、発表した。 「中央技術コンサルタンツ」東北支店(仙台市泉区)の支店長、清水康弘容疑者(51)=仙台市泉区寺岡6丁目=も公契約関係競売等妨害の疑いで逮捕。県警は捜査に支障があるとして、2人の認否を明らかにしていない。 発表によると、後藤容疑者は2023年7月19日に実施した市発注の計5路線の道路設計業務の一般競争入札にあたり、事前に算出した秘密事項の設計価格を1週間前の12日、県内で清水容疑者に漏らし、落札させた疑いがある。 捜査2課によると、後藤容疑者は土木課技術主幹兼道路整備係長で、設計価格などを知る立場だったという。県警は21日、市役所など複数箇所を家宅捜索し、証拠資料を押収した。(手代木慶、三村悠)