「このままでは逮捕される。お金を預けてもらえれば逮捕を免れることができる」 警察官など名乗る「オレオレ詐欺」 60代女性が約2000万円以上の被害

北海道石狩地方に住む60代の女性が、架空の協会職員や警察官などを名乗る男から「このままでは逮捕される」などと虚偽の電話を信用し、合計約2360万円をだまし取られました。 警察は詐欺の疑いで調べています。 5月21日に、夫と暮らす女性の自宅に「健康保険協会の職員」を名乗る男から「石川県の病院であなたの健康保険証が使われていて睡眠導入剤が処方されている」と電話がありました。 女性は石川県に行ったことがないことや、自分の健康保険証は手元にあることを伝えたところ、電話の相手は「警察官を名乗る男」に代わり、「犯罪に使われているかもしれない」「あなたに逮捕状が出ている」「検察官と電話をしてほしい」などと話しました。 さらに警察官を名乗る男は、女性にSNSアプリをダウンロードするよう指示し、女性が指示に従うと、5月29日にSNSアプリで「検察官を名乗る男」からビデオ通話がかかってきました。 検察官を名乗る男は、画面上で偽の逮捕状を見せ「このままでは逮捕される。お金を預けてもらえれば金融庁で捜査し逮捕を免れることができる」などと話した上、女性に新しくネット口座を作るよう指示し、仮想通貨の購入アプリをダウンロードして暗号資産を購入するように求めました。 女性は男の話を信用し、6月5日から7月11日にかけて、5回にわたり合計約2360万円分の暗号資産を購入し、だまし取られました。 女性は、検察官を名乗る男から1日4回、決まった時間にメールをするように指示されていましたが、8月上旬ごろから、返信がなくなりました。 女性は不審に思い、夫と警察署を訪れ被害を相談、事件が発覚しました。 警察は、詐欺の疑いで捜査するとともに、不審な電話が来たら、専用電話「#9110」に相談するよう注意を呼びかけています。

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