【AFP=時事】世界で最も生物多様性に富む国ブラジルの警察は16日、野生動物密売人に対する過去最大規模の摘発を実施し、45人を逮捕、数百のエキゾチックアニマルを救出した。 オオハシやコンゴウインコといった色鮮やかな鳥類、カメの入った箱、サル、ニシキヘビなど、救出された700の動物が施設に集められ、専門家による治療を受けた。 救出された動物たちをケージに入れられて搬送され、獣医師の診察を受けた。中には毛布で覆われたケージもあった。 リオデジャネイロなどの州で行われたこの摘発には、警察官1000人以上が参加した。警察の声明によると、これは「ブラジル史上最大規模の野生動物、武器、弾薬の密売撲滅作戦」だという。 この摘発は、ブラジルで最も活発な野生動物密売組織に対する1年にわたる捜査を受けて行われた。 この高度に組織化されたギャングは数十年にわたって活動を続けており、一部のグループが野生動物を大量に狩猟し、他のグループがそれを都市部へ輸送して販売していた。 あるグループは霊長類を専門に取り扱い、サルを狩猟し、薬物を投与して他のグループに販売していた。 ベルナルド・ロッシ環境・持続可能性担当相は声明で、「動物密売は残酷なだけでなく、死刑宣告だ。多くの動物が市場に届く前に命を落としており、取引の残酷さを物語っている」と述べた。 警察のフェリペ・クリ氏によると、このギャングは武器や弾薬も取り扱っており、それらはさまざまな犯罪に使用された。 警察の声明によると、捜査官はこれらの野生動物の購入者の一部を特定しており、彼らが「犯罪網全体」の原動力となっているとしているが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。 ブラジルでは、野生生物の密売が大きな課題となっている。ブラジルのNGO「RENCTAS」によると、毎年推定3800万頭もの動物が野生から連れ去られている。 これらの動物の90%は、エンドユーザーの手に渡る前に死んでいる。【翻訳編集】 AFPBB News