架空の貸金返還を求める訴訟を起こし、預金を差し押さえる目的で、偽の契約書の写しを裁判所に提出したとして、鹿屋署は1日、偽造有印私文書行使の疑いで、鹿屋市川東町の会社役員の男(67)を8月25日に逮捕したと発表した。実際に勝訴し、面識のない女性の預金が差し押さえられた。同様の「知らぬ間訴訟」は全国で相次ぎ、県内での摘発は初。 逮捕容疑は、2023年11月、架空の貸金返還請求訴訟を提訴するため、偽造した金銭消費貸借契約書の写しを鹿屋簡易裁判所に提出し、行使した疑い。 署によると、訴訟では偽の契約書を元に、面識のない愛知県の50代女性が債務者とされた。提訴後は、何らかの方法で裁判所からの呼び出し状などが女性の元に届かないように工作。24年1月、簡裁の差し押さえ命令に基づき、女性の預金が差し押さえられた。 女性が差し押さえに気付き、同年3月に再審が決定。6月に判決は無効となったが、金は戻っていないという。