【速報】闇バイト募り「点検商法」 トップの33歳男を容疑で逮捕 SNSで有名「億万長者」

民家の屋根を点検した後に不安をあおって工事契約を結ばせる「点検商法」を、大阪市の建築会社が繰り返していたとされる事件で、京都府警生活保安課などは18日、特定商取引法違反の疑いで、兵庫県芦屋市の会社役員の男(33)を新たに逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。 府警は、この会社の実態が交流サイト(SNS)でつながって犯罪を繰り返す「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」であり、容疑者は同社の事実上のトップだった疑いがあるとみている。 容疑者は元公務員の自称投資家で、自身のユーチューブチャンネルにおいて投資運用で高所得者になったと紹介。私生活も発信し、数千万円する高級外車を即決で買う様子なども投稿していた。SNSやインターネットテレビでは「億万長者」として紹介され、資産運用に関心のある若者らの間で知名度があった。 一連の事件の逮捕者は5人目。府警は18日朝から芦屋市の関係先を家宅捜索した。 捜査関係者によると、容疑者は昨年、大阪市の建築会社「新日立建託」社長の被告(27)=特定商取引法違反の罪で公判中=らと共謀して、京都府内の高齢者宅を訪問し、「早急に工事しないと雨漏りする」などと説明した際に、クーリングオフの情報を告げず、契約書面を交付しなかった疑いが持たれている。 府警によると、同社はSNSを通じて、民家を戸別訪問する役目を担う「闇バイト」を募り、点検商法を重ねていた。昨年1月以降、府内や兵庫県内で高齢者宅を狙って約210件の契約を交わし、工事代金として約2億8千万円を得ていたという。 捜査関係者の説明では、容疑者には同社から多額の資金が流れていた。アルバイトの面接にも関与していたことから、点検商法を実行するトクリュウである同社の実質的経営者だったとみて捜査を進める。

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