東京都千代田区の自民党本部と首相官邸が襲撃された事件で、警視庁は25日にも、官邸前で自分の車に火炎瓶を投げて火を付けたとして、建造物等以外放火と火炎瓶処罰法違反の疑いで、臼田敦伸容疑者(50)を追送検する方針を固めた。捜査関係者への取材で24日、分かった。 捜査関係者によると、衆院選期間中の昨年10月19日早朝、官邸前で火炎瓶を投げ、車内に火を付けるなどした疑いが持たれている。車にはガソリン入りのポリタンクが16個積まれていた。 警視庁は、官邸前の防護柵に車で突入し、発煙筒のようなものを警察官に投げたなどとして公務執行妨害容疑で臼田容疑者を現行犯逮捕。自民党本部付近で火炎瓶5本に点火して殺意を持って機動隊員らに投げたとして、昨年11月に殺人未遂などの疑いで再逮捕した。その後、東京地検が鑑定留置し、刑事責任能力の有無などを調べている。 臼田容疑者は、インターネットで安倍晋三元首相銃撃事件の山上徹也被告(44)や岸田文雄前首相襲撃事件の木村隆二被告(25)の名前を検索していた。