事件はゴルフ場で起きている⁉ 改修工事をするはずが……コースの下に埋まっていたとんでもない秘密とは?

最近、ゴルフ場では場違いともいえるような痛ましい事件、事故が起きている。ゴルフをプレーする神聖な場所のはずだけれど……実は、大ぴらにできないような話がゴルフ場にはあると、四六時中ゴルフ漬けのロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典は語る。 2024年夏、関西のゴルフ場で袋に入った乳児の遺体が発見されて、防犯カメラの映像などが決め手となり、トイレで出産した女性が逮捕されるという事件がありました。数年前には、閉鎖した関東のゴルフ場の敷地内に捨てられたスーツケースの中からバラバラ死体が発見されて、後に連続リンチ殺人の一端だった事もありました。 そういう犯罪が表面化するのは氷山の一角で、ゴルフコースには色々とヤバいものが埋まっていると、怪談のようなトーンで話す人もいます。 「あそこの桜だけきれいに咲き、木もどんどん大きくなるのは、根元に人の死体が埋まっているからだよ」 墓地の桜が美しく咲き、早く成長することと結び付けて、より説得力を増したりして、楽しんでいるというわけです。 こんな話を聞いたことがありました。あるとき、ホール間のインターバルの林に見慣れない土を盛った場所がありました。新たにティを下げるための工事が始まったのかもしれないと、プレー後に支配人に直撃取材しました。言いにくそうに困った顔をした支配人は、しぶしぶ真相を教えてくれました。 前日の早朝に4番ホールのフェアウェイに大きなイノシシの死体が横たわっていたそうです。そのエリアではイノシシを狩ると役所から駆除代金をもらえるのですが、法律上、許可されているのは罠で捕まえたイノシシを殺処分することだけで、猟銃などでズドンと仕留めるのは違反なのだそうです。 死んでいたイノシシは、明らかに、散弾銃で撃たれていました。瀕死の状態で逃げて、コースまで来て息絶えたのだと推測できました。警察に通報しなければならない案件でしたが、近所の誰かが犯人として捕まってしまうかもしれないし、実況見分などで、営業に支障が出るのは面倒臭いと考えたそうです。管理スタッフと、触らぬ神に祟りなし、と穴を掘って、大きなイノシシを埋めて、隠蔽したそうです。僕が見た工事中のような盛り土は、その穴の跡だということでした。 色々な事情や、聞いてみなければわからない都合が、ゴルフコースにはあります。練習場を新たに作るのだと聞かされたのに、待てど暮らせど、工事も始まらないというゴルフコースがありました。グリーンキーパーに確認をしてみると、声を潜めて、あれは中止になった、と言うのです。 予定地の木々を切り、切り株を排除しながら、基礎的に穴を掘り出したら、産業廃棄物が出てきたそうです。法律では、すぐに通報して、その産業廃棄物はコースが費用負担をして処理しなければならないそうです。その費用は莫大で、練習場を作っている場合ではありません。 元々の土地の持ち主がやったことなのだと騒いでも、後の祭りですし、実際にゴルフコースではよくある話でもあります。秘かに重機は撤収して、切り株を残し、少し植樹もして、なかったことにしたのです。練習場を新設するという話は御法度になったそうです。 ゴルフコースの下には色々なものが埋まっています。遺跡が出て、調査後に埋め戻したコースなどは、クラブハウス内に説明の展示があったりもします。余裕を持って、コースの下も意識してみましょう。(文・篠原嗣典) 篠原嗣典 ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学1年でゴルフコースデビューと初デートを経験しゴルフと恋愛のために生きると決意。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。ベストスコア「67」、ハンディキャップ「0」。 ◇ ◇ ◇ あなたはどっち派?→関連記事【プレー後のお風呂はもはや不要? ゴルファーにも広がりつつある「風呂キャン」派の意見とは?】

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