[モスクワ 3日 ロイター] – ロシアは、プーチン大統領とトランプ米大統領の首脳会談開催場所としてサウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)を視野に入れている。事情に詳しいロシアの関係者2人がロイターに明かした。 トランプ氏はかねてから、できるだけ早期にウクライナでの戦争を終わらせ、そのためにもプーチン氏と会談する用意があると表明してきた。プーチン氏もトランプ氏の大統領当選に祝意を表明した上で、ウクライナやエネルギー問題でトランプに会うことに前向きの意向を示している。 首脳会談はまず電話で行われ、その後対面方式になる見通し。ロシア政府当局者は、この件で米国側と直接接触はしていないと再三否定している。ただ関係者の話では、ロシア政府の高官がここ数週間、サウジとUAEを訪問したという。 関係者の1人は、サウジやUAEが米国と安全保障面で緊密な関係にある点から、両国での首脳会談開催に反対する声もロシア政府内には残っていると述べた。 それでもトランプ氏とプーチン氏のいずれも、サウジ、UAE両国首脳と友好的な関係を築いている。 サウジの事実上の最高権力者であるムハンマド皇太子は、トランプ氏が大統領就任後最初に電話した相手だ。またプーチン氏は昨年9月、米国とロシアによる拘束者身柄交換を支援したムハンマド皇太子に謝意を示した。 またサウジのムハンマド皇太子とUAEのムハンマド大統領は、ウクライナのゼレンスキー大統領とも対話できる関係を維持している。 サウジとUAEは、プーチン氏に逮捕状を出している国際刑事裁判所(ICC)には加盟していない。