日本国内で起きたSNSを使った投資詐欺やロマンス詐欺事件に関与したとして、ナイジェリア人11人の男女がナイジェリア警察に逮捕されました。 警察庁によりますと、2022年から2023年にかけて、日本国内で当時30代から80代の男女14人が、SNSを使った投資詐欺やロマンス詐欺であわせて1億5000万円をだまし取られました。 この事件に関与したとして、ナイジェリア警察がナイジェリア国籍の男女11人を逮捕したと、警察庁がきょう発表しました。 被害者は、インスタグラムなどで宇宙飛行士や医師をかたるアカウントから接触された後、LINEに誘導されて、投資名目や結婚による日本への移住費用の名目などで、指定された口座に振り込んでいたということです。 この事件をめぐっては、岐阜や沖縄など5県警が捜査していましたが、警察庁のサイバー特別捜査部が被害金の流れを追跡した結果、およそ5600万円相当の暗号資産がナイジェリア人名義の口座に振り込まれていたことを特定。ナイジェリア警察に情報提供し、摘発に至りました。 SNSによる投資詐欺やロマンス詐欺事件で、日本からの情報提供をもとに海外当局が外国人容疑者を逮捕するのは初めてだということです。 また、被害金は「闇バイト」に応募した9人の日本人が仲介役となって暗号資産に換金し、ナイジェリア人の容疑者らの暗号資産口座に振り込まれていたということです。 5県警は2024年3月までに日本人9人をすでに摘発しています。 ナイジェリアには国際的な詐欺グループの拠点があるとみられ、警察庁は今後も実態解明に向け国際共同捜査を推進し、連携を強化するとしています。