男性2人をカンボジア拠点の闇バイトに勧誘したとして、埼玉県警組織犯罪対策3課は11日、春日部市備後東5、職業不詳、石川哲也容疑者(22)を職業安定法違反容疑で逮捕した。 逮捕容疑は、3月ごろ、自宅で同居する18歳と25歳の男性2人に対し、強盗の実行役の業務内容を告げて勧誘したとしている。「冗談で言った」と容疑を否認している。 県警によると、石川容疑者は当初、2人に「海外でクリーニングの仕事。ホテルの清掃」などと説明。その後「カンボジアでタタキ(強盗)の電話とか、詐欺のかけ子をやる」「銀行員のふりをして、おじいちゃんやおばあちゃんの家に電話し、タンス預金のありかを聞いて、次の日にそれを奪いに行く」などと述べ、「アポ電強盗」などの闇バイトへ勧誘していたという。 石川容疑者はパスポートを作るように指示したり、カンボジア渡航の誓約書を作らせたりしていた。2人は石川容疑者の家で暮らし、ゴミ捨てなどをして小遣いをもらう関係だったという。県警は、カンボジアの犯罪拠点とつながりがある共犯者がいるとみて捜査する。【田原拓郎】