生きる希望を失わない主人公を捉えた「アメリカッチ」ポスター、予告編、場面写真を一挙公開

第96回アカデミー賞国際長編映画賞のショートリストにアルメニア代表として選出された「アメリカッチ コウノトリと幸せな食卓」のポスタービジュアル、予告編、場面写真が一挙披露された。 本作は、どのような過酷な状況でも常に生きる希望を失わない、無実の罪で収監された男の姿を描き、ウッドストック映画祭で長編映画賞、審査員賞、ハワード・ウェクスラー賞(最優秀撮影賞)を受賞、ハンブルグ映画祭で観客賞を受賞するなど、世界各国の映画祭で19の賞を受賞し高く評価された。監督・脚本・主演はアルメニア系アメリカ人のマイケル・グールジャンで、彼の祖父はアルメニア人ジェノサイドの生き残りだという。 幼少期にオスマン帝国(現在のトルコ)のアルメニア人迫害から逃れるためアメリカに渡ったチャーリーは、1948年、自身のルーツを知るために祖国に戻ってくる。たとえソ連統治下にあっても理想の故郷に思えたからだ。ところがチャーリーはスパイ容疑で逮捕、収監されてしまう。悲嘆に暮れるチャーリーだったが、牢獄の小窓から近くのアパートの部屋が見えることを知り、そこに暮らす夫婦を観察することで、想像力を研ぎ澄まして彼らと一緒に食事をし、歌を歌い、会話を楽しんだ。ところが夫婦仲がこじれて部屋には夫だけが残され、時を同じくしてチャーリーがシベリアへ流刑されることが決まってしまう。移送の期限が迫る中、チャーリーによる夫婦仲直り作戦が始まる……。 ポスタービジュアルは、収容所内のスピーカーの上に作られたコウノトリの巣、そして自身のルーツを知るために祖国に降り立ったチャーリーが巣の上にたたずむ後姿を捉えている。チャーリーの傍らには、平和と幸運の象徴とされるコウノトリが2羽おり、その横に添えられた「自由はいつも心の中に」というキャッチコピーからも、無実の罪で収監されたにも関わらず、希望を捨てずにいたチャーリーの生活が想起される。 予告編は、人助けをしたばかりにスパイ容疑をかけられ収監されてしまうチャーリーの姿から始まる。それでも笑顔を絶やさず前向きに生活していたチャーリーだが、徐々に気力や体力を奪われてしまう。そんな中、牢獄の小窓から近くのアパートの部屋が見えることを知り、そこに暮らす夫婦を観察することが日課になっていった。いつしかチャーリーは夫婦の生活に合わせ、あたかも同じ空間にいるかのように一緒に食事をし、歌を歌い、会話を楽しんでいた。しかし、彼の行為を知った看守たちによって、その楽しみが奪われそうになってしまう。そこに、迫害され虐殺されるアルメニア人たちの姿が重なる。はたしてチャーリーは、生きて再び収容所を出られるのか、その行方が気になる映像に仕上がっている。 「アメリカッチ コウノトリと幸せな食卓」は、6月13日からTOHOシネマズ シャンテほか全国公開。

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