「あなたの口座が犯罪に…」ビデオ通話で警察手帳も偽造か 巧妙化する警察官なりすまし詐欺に警戒を

道内では警察官になりすました特殊詐欺の被害が相次いでいます。被害に遭った男性が犯人との電話のやり取りをカメラの前で語りました。 北見市20代男性) 「このままだと、逮捕状出すことになるんで、取り調べに協力してもらえますかっていう、パニック状態だったんで、(電話で)そのまま取り調べっていう形に進んでいった」。 北見市に住む20代の男性です。先月11日の昼すぎ、男性の携帯電話に岐阜県警の「ヤギ」を名乗る男から電話がかかってきました。 岐阜県警の警察官を名乗る男) 「あなたの口座が詐欺に使われています。資金調査をするために、あなたのお金を確認する必要があります」。 電話番号の頭には「+」の文字、海外からの着信でした。 北見市20代男性) 「僕のキャッシュカードがその詐欺事件で使われてるってことだったんで、ちょうど1年半とか2年くらい前くらいに身分証の入った財布紛失してしまって、信用するに至ったって形です」。 その後、男性は警察官を名乗る男とビデオ通話をしたといいます。 北見市20代男性) 「1度1分ほどそのビデオ通話みたいな形に変わって、その際に、向こうから警察手帳を見せられて、こういったものですっていうのをまず見せられてしまって」。 男性は犯人の指示に従い、北見市内にあるコンビニのATMで31万円を振り込んでしまいました。 北見市20代男性) 「不安とか落胆する気持ちがかなり大きいです。そんな身近なものとは思ってなくて、まさか自分が合うなんて思ってなかった」。 警察官になりすました同じような詐欺の電話は道内各地で確認されています。 警視庁捜査二課の警察官を名乗る男) 「一応ね、聴取のほう、これから始めていきます。周りの、第三者が入ってはいけない内容なんですが、いまはひとりですか?」。 登別市の40代男性) 「そうです。いま車内に戻ってきて」。 こちらは先月9日の午後3時ごろ、登別市に住む40代の男性にかかってきた電話の音声です。この電話も番号の頭に「+」が付いた、海外からの着信でした。 警視庁捜査二課の警察官を名乗る男) 「質問にないことを何も言う必要ありませんので、曖昧な回答だけはしないでください」。 登別市の40代男性) 「分かりました」。 電話の相手は、警視庁捜査二課の警察官だという男。「あなた名義の口座が犯罪に使われている」として、聴取が必要と言われたそうです。 警視庁捜査二課の警察官を名乗る男) 「LINEのビデオ通話って機能ありますよね。そちらの機能を使いまして、挨拶と本人確認をさせていただきたい。本人確認をしたいので、免許証を提示していただきたい」。 警察官だという男は途中で、ビデオ通話に切り替えるように指示。それを断ると… 警視庁捜査二課の警察官を名乗る男) 「東京、警視庁で事情聴取する形になります。その際、勾留という形に。最長でも20日間、勾留、こちらが適用になります」。 登別市の男性は詐欺だと気づき、電話をしながら室蘭警察署に駆け込んだため、被害はありませんでした。道内では警察官になりすました詐欺の電話が相次いでいて、警察が注意を呼び掛けています。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加