バンコクのビル倒壊、中国企業幹部ら17人に逮捕状 建築で違反容疑

今年3月に起きたミャンマー地震で、隣国タイの首都バンコクで建設中のビルが倒壊した事故をめぐり、タイの刑事裁判所は15日、建設を請け負った中国国有企業「中鉄十局」の現地法人の中国人幹部ら17人に対し、建築上の法令違反の疑いなどで逮捕状を出した。地元紙マティチョンなどが報じた。 ビルは33階建てで、地震の揺れで一気に倒壊した。地元当局は15日までに作業員ら89人の死亡を確認、7人が行方不明となっている。 同紙によると、ビルの支柱となる構造の配置など設計上の法令違反のほか、コンクリートの強度不足、設計とは異なる鉄筋の使用などの疑いがもたれているという。 ビルの施工は中鉄十局とタイの大手ゼネコン「イタリアン・タイ・ディベロップメント」の共同事業体が請け負った。17人は両社や関連会社の幹部や技術者ら。このうち中国人幹部は外資企業の株式保有率に関する法律に違反した疑いで4月に逮捕され、その後保釈されていたという。(バンコク=武石英史郎)

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