トランプ政権「中国共産党とつながりある中国留学生」ビザ取り消しへ 審査強化も

【ワシントン=坂本一之】米国のルビオ国務長官は28日、中国共産党とつながりのある中国人留学生のビザ(査証)を取り消す措置を実施すると発表した。全てのビザ申請に対する審査を強化する方針も打ち出した。中国共産党による米国での影響工作や情報収集を阻止する狙いとみられる。 ルビオ氏は28日に発表した声明で、中国共産党とのつながりとともに、「重要分野」で学ぶ中国人留学生もビザの取り消し対象になると説明。国土安全保障省と協力し、「積極的」に実施すると表明した。 また、中国本土や香港から申請される全てのビザの審査を強化するため、基準を改定すると発表した。一連の措置の詳細な内容については明らかにしていない。 声明の表題は「新たなビザ政策は中国でなく米国第一」とし、トランプ政権が掲げる「米国第一」主義を重視した施策であることを強調した。 ルビオ氏は交流サイト(SNS)でも中国人留学生に関する「ビザの取り消しを開始する」と述べ、措置をアピールした。 また国務省は28日、外国政府による米国居住者や米市民らのSNS投稿に対する検閲は「主権への侵害」だと指摘。SNSへの投稿を理由に「外国の当局者が逮捕状を発行、脅迫する行為は許されない」とし、こうした行為をする外国政府関係者らへのビザ発給を制限すると発表した。米国のSNS企業などに検閲といった不当な要求をする外国政府の関係者らのビザも制限する。

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